寺社仏閣に馳せる思い

魅力的な寺社仏閣を備忘録的に綴るブログ。

お坊さんの袈裟の洗濯方法がスゴイ

お寺では、お坊さんが経を上げてくださるのを聞きながら、豪華な袈裟にも目を奪われます。
この袈裟、もとはといえば出家の際に贅沢なものを持ってはいけないために、「ボロ布」でなければならなかったそうです。
ボロ布をツギハギして作った「糞掃衣(ふんぞうえ)」と呼ばれるものが袈裟の由来だったそうですが、仏教がインド・チベットから中国を経由して日本に伝わる時、気候の差もあり、「糞掃衣」は変化していったとのこと。
僧侶であるということがわかる衣装、地位を象徴する装飾に進化したわけです。
豪華絢爛なお坊さんの袈裟、これってどうやって洗っているんでしょうか?

足袋や襦袢などは、さすがに普通に洗濯機で洗って大丈夫なようです。
高価な着物も洗濯機では洗えないように、袈裟ももしかして・・・ドライクリーニングでしょうか?

そんなわけはありません。
調べてみたところ、袈裟の洗い方は2つ。
1つは「法衣店」なる専門店で、洗ってもらったり、染め直してもらったりする方法。
もう1つは、伝統的な、そして正式な袈裟の洗い方。
正法眼蔵』という、仏教の思想書の中にしっかりと書かれているそうです。

浣袈裟法(カン ケサホウ)。
袈裟(ケサ)をたたまず、浄桶(ジョウツウ)にいれて、香湯(コウトウ)を百沸(ヒャクフツ)して、袈裟をひたして、一時(イットキ)ばかりおく。またの法、きよき灰水(カイスイ)を百沸して、袈裟をひたして、湯のひややかになるをまつ。いまはよのつねに灰湯をもちゐる。灰湯ここにはあくのゆといふ。
引用元:『袈裟功徳』「袈裟功徳」巻

まだまだ続きがありますが、興味がある方はリンク先へどうぞ。
灰が入った水を沸かして、冷めるのを待って、そのあと何度も水で洗って、香を混ぜた水でまた洗って、高いところに干して、香を焚いて、花を散らして、そのあと礼拝して・・・という方法だそうです。
すごく、袈裟に大しての尊重の意識が大事なのですね。

 ここまで知ってしまうと、洗濯機でOKと言われる足袋、襦袢、襟巻、白衣を洗おうとするときも、なんだかただの洗濯機で大丈夫なのか心配です。
洗濯機の責任重大。
たまにお寺や神社の裏で洗濯機を見かけることがありますが、労をねぎらいたくなります。
洗濯機に心があれば、きっと厳かな気持ちで、渦を作っていることでしょう。